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地獄の沙汰も金次第! 第2話「『ウチは仲が良いから大丈夫』が一番危ない!相続“争族”の火種」

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「ウチは兄弟みんな仲が良いし、財産なんて揉めるほどないから大丈夫ですよ」

もし、あなたが心のどこかでそう思っているなら、おめでとうございます。あなたは「相続」が「争族」に変わる、最も典型的なフラグを立てました。

 

想像してみてください。親が亡くなった後、実家の片付けでのこと。あなたが子供の頃のアルバムを手に取り、「これは思い出だから私が貰うね」と言った瞬間、弟が冷たく言い放ちます。

「なんで兄貴だけなんだよ。こっちだって思い出はあるんだ」。

些細なきっかけです。しかし、その一言が、これまで水面下で眠っていた数十年来の感情…「いつも兄貴ばかり可愛がられていた」「私はずっと親の面倒を見てきたのに」…といったマグマを噴出させる引き金になるのです。
気づけば、あれほど仲の良かった兄弟が、弁護士を立てて骨肉の争いを繰り広げ、電話番号すら知らない関係になっている。これが、日本中で繰り返される悲劇の正体です。


なぜ「仲の良い家族」ほど危ないのか?

相続争いは、決して大金持ちだけの話ではありません。
むしろ、裁判所で争われる遺産分割事件の約75%は、遺産額5,000万円以下の「ごく普通の家庭」で起きています。

その理由は、実にシンプルです。

  • 1. 「法律」と「感情」はまったくの別物 法律は、遺言がなければ「法定相続分」という画一的なルールで遺産を分けろと言います。例えば、配偶者に半分、子供たちで残りの半分を均等に、というように。しかし、この「正しさ」が、家族の感情を逆なでするのです。「何年も親の介護をした私の苦労は、家を出て何もしなかった弟と本当に同じ価値なのか?」 。法律は、この「感情」の部分を一切考慮してくれません。  

  • 2. 「お金」ではなく「愛情」の奪い合いになる 遺産分割協議は、いつしか「親からどれだけ愛されていたか」を証明する代理戦争の様相を呈します。「親父は生前、兄貴の家の頭金を出してやったじゃないか!」「母さんは、お前の子供の学費をずっと援助してただろ!」 。過去の金の貸し借りが、愛情の多寡を測る物差しにすり替わり、誰も幸せにならない泥沼の戦いが始まるのです。  

  • 3. 最強の地雷、それが「実家」 現金や預金と違い、「実家」は物理的に分割できません。誰かが住み続けるのか、売却するのか。売るにしても、思い出の詰まった家を処分することへの抵抗感は根強いものです。「兄貴は売って金を分けたいだろうが、私にはこの家が親そのものなんだ!」 。お金に換えられない価値があるからこそ、最も激しい争いの火種となるのです。  

じゃあ、どうすればいいのか?


この地獄のシナリオを回避する、たった一つの、しかし最強の武器があります。
それが「遺言書」です。


遺言書は、残された家族が道に迷わないようにするための「親からの最後のメッセージ」であり、「争いから家族を守るための盾」です。

  • 1. 最強の選択肢は「公正証書遺言」 専門家である公証人が作成に関与するため、形式の不備で無効になる心配がほぼありません。原本が公証役場に保管されるので、紛失や改ざんのリスクもない、最も確実で安心な方法です。費用はかかりますが、将来の争いを防ぐための「保険料」だと思えば、決して高くはありません。

  • 2. 手軽だが注意が必要な「自筆証書遺言」 自分で手書きする遺言書です。費用がかからず手軽ですが、法律で定められた形式(全文自筆、日付、氏名、押印など)を一つでも間違えると無効になります。ただし、2020年からは法務局で保管してもらえる制度が始まり、家庭裁判所での検認も不要になるなど、少し使いやすくなりました。

  • 3. 「縁起でもない!」を乗り越える会話術 親に遺言書の話を切り出すのは、勇気がいりますよね 。そんな時は、ストレートに「遺言書を書いてよ」と言うのではなく、「第1話で読んだんだけど、認知症になると口座が凍結されるんだって。万が一の時のために、誰がどうするか決めておくと安心だよね」と、自分の不安を共有する形から入るのがコツです。あくまで「残される私たちが困らないため」という視点で話すことが、親の心理的な抵抗を和らげます。  

遺言書は、最後のラブレターだ

勘違いしないでください。
遺言書は「死」を準備するための不吉な書類ではありません。むしろ、「自分が亡き後も、愛する家族が仲良く幸せに暮らしてほしい」という、親が残せる最後の、そして最高の愛情表現なのです。
 

それは、財産の分け方を記すだけの事務的な紙切れではありません。なぜそのように分けたのか、という「想い」を付言事項として書き添えることで、それは家族への「最後のラブレター」に変わります。
 

「長男には苦労をかけたから少し多めに」「次男の家族にはいつも気にかけてもらい感謝している」…その一言があるだけで、残された家族の納得感は天と地ほど変わるのです。


まとめと「今日の小さな一歩」

「ウチは仲が良いから大丈夫」という言葉は、思考停止の呪文です。その楽観が、愛する家族を憎しみ合わせる未来に繋がりかねません。家族を守る最強の武器は、親が残す「遺言書」です。

「わかったけど、やっぱりハードルが高い…」


もちろんです。だから、今日も焦る必要はありません。

今日の小さな一歩:本屋に行ったついでに、「相続」や「終活」のコーナーを5分だけ眺めてみる。
 

どんな本があるのか、どんなタイトルが並んでいるのかを知るだけ。それだけで、あなたの意識は確実に変わります。地獄の門を通り過ぎるか、Uターンするか。その分かれ道は、今日のその小さな一歩にかかっているのです。
 

最初の一歩として、「私と家族の100年ライフ見える化ノート」体験ワークショップにも是非ご参加下さい!!

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1.2025年8月10日(日)20:00~22:00
2.2025年8月11日(月)13:00~15:00

2025年07月29日 20:58

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