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【出版報告】【第10回】仕事と介護を両立させた人がやっていた3つの習慣

本の‘Rのnote記事ヘッダー⑧
「頑張り続けた人」より「仕組みを作った人」の方が、長く持ちこたえた。

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前回は介護保険の仕組みと「まず動くべき2つのこと」をお伝えしました。

今回は、実際に仕事と介護を両立させた人たちに共通していた習慣を整理します。

5,200名以上のキャリア支援を通じて気づいたのは、両立できた人と追い込まれた人の差は、「どちらが愛情深いか」でも「どちらが体力があるか」でもなかった、ということです。

差があったのは、「仕組みを作っていたか」でした。

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■ 習慣① 介護休業制度を「使う前に知っていた」
両立が崩れるパターンの多くは、制度があるのに知らなかったケースです。

厚生労働省の介護休業制度では、次のような権利が認められています。

・介護休業:対象家族1人につき通算93日まで取得可能(3回まで分割可)

・介護休暇:年間5日まで(対象家族が2人以上の場合は10日)有給・半日単位でも取得可能

・短時間勤務等:所定労働時間の短縮・フレックスタイム・時差出勤など

・所定外労働の制限:残業免除を申し出ることができる

・テレワーク:会社が対応している場合、活用の対象となる

重要なのは、これらは「申し出ること」で発動する権利だということです。黙っていても自動的に守られるわけではありません。

両立できた人の共通点の一つは、介護が本格化する前に「自分の会社にある制度」を確認し、使い方を把握していたことです。知っているだけで、選択肢の幅がまったく違ってきます。

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■ 習慣② 「一人で抱える」ではなく「情報を共有する」仕組みを作っていた
両立が崩れる家庭に共通するパターンがあります。

通院先も、診察の内容も、薬の情報も、今後の見通しも、全部一人が知っている。

その人が疲れた瞬間に、家族全体が止まります。

両立がうまくいった人たちがやっていたのは、知っていることを「他の人も知れる状態」にすることです。具体的には次のようなことです。

・親のかかりつけ医・連絡先・保険証の場所をきょうだいや配偶者と共有する

・受診後の状況をLINEやメモで記録・共有する

・「次に何が必要か」を家族で定期的に確認する

これは大がかりな管理ではありません。急な呼び出しや入院があったとき、「自分しか知らない」状態ではなくなることが目的です。

情報が共有されていると、自分が動けない時に他の人が代われます。それだけで、一人への集中は大きく緩和されます。

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■ 習慣③ 外部の力を「遠慮なく」使っていた
両立できた人のもう一つの特徴は、「家族でやれることには限りがある」という前提で動いていたことです。

「親の世話は家族がすべき」という感覚は自然なものですが、それが外部サービスの利用をためらわせ、結果的に家族が消耗し続けることにつながりやすくなります。

両立できた人たちが積極的に活用していたのは次のような外部リソースです。

・ケアマネジャー:サービスの選定・調整・相談を一手に引き受けてくれる存在

・地域包括支援センター:要介護認定前でも相談できる、無料の総合相談窓口

・ショートステイ:本人が短期間施設に泊まることで、家族が休める時間を作れる

・通所介護(デイサービス):親が日中を施設で過ごすことで、在宅のまま家族の時間を確保できる

特にケアマネジャーとの関係づくりを早めにしておいた家庭は、必要なサービスの導入がスムーズで、突発的な対応にも強かったのが印象的でした。

外部の力を借りることは「手を抜くこと」ではありません。持続可能な介護を作ることです。

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■ 「3つの習慣」に共通していること
制度を事前に知る。

情報を一人で抱えない。

外部の力を早めに借りる。


この3つに共通しているのは、「自分だけで頑張り続ける構造を作らない」ということです。

仕事と介護の両立は、体力や精神力の問題ではありません。仕組みの問題です。

仕組みさえ整っていれば、フルタイムで働きながら親の介護に対応している方も、実際にたくさんいます。一方で、仕組みがないまま善意と根性だけで乗り切ろうとすると、半年もしないうちに限界を迎えるケースも少なくありません。

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■ 今日から一つだけやるとしたら
この3つの習慣のうち、あなたが今日から始めやすいのはどれでしょうか。

会社の介護制度を検索してみる。

兄弟に「親のことを少し話したい」とLINEを送ってみる。

地域包括支援センターの場所を調べてみる。

どれも5分でできることです。

「完璧な準備」は必要ありません。「今日の一歩」が、半年後の余裕に変わります。

次回は「著者が父母の介護者になって気づいたこと」──実体験から見えた、準備の本当の意味をお伝えします。

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2026年05月05日 13:38

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