親からの深夜の電話に「ドキッ」としたことはありませんか? 受話器越しに察知すべき5つの「SOSサイン」【55歳からの「親と私の未来」戦略 Vol.4】
今日は、あなたの心臓が少し「ドキッ」とするお話から始めさせてください。
あなたは、深夜や早朝、あるいは仕事中の忙しい時間に、実家の親御さんから電話がかかってきた経験はありませんか?
着信画面に表示された「実家」や「母」の文字を見た瞬間、「?」の感情と何となく嫌な汗が出る。 恐る恐る通話ボタンを押し、「.....もしもし?」と声をかけるまでの数秒間、最悪の事態が一瞬、脳裏をよぎる。
「何かあったのかな?
「倒れたんじゃないか?」
「救急車か?」
結果的に、「あ、ごめんごめん、ちょっと声が聞きたくて」や「野菜送ったから」という他愛もない用件で、ホッと胸をなでおろす。
そんな経験をしたことがある方は、非常に多いはずです。
その「ホッとした」で終わらせてはいけません
「なんだ、緊急事態じゃなかったのか。よかった」]
そう思って、すぐに電話を切っていませんか?
あるいは、「忙しいのにこんな時間に電話してこないでよ!」と怒ってしまったことはありませんか?
実は、この「緊急事態ではない電話」の中にこそ、親御さんの深刻なSOSサインが隠されていることが多々あるのです。
私はこれまで多くの相談を受ける中で、親の異変は「大きな出来事(骨折や入院)」の前に、必ず「小さな会話のズレ」として現れていることに気づきました。
電話越しにチェック! 危険な5つの兆候
もし、最近の親御さんとの電話で、次のような「違和感」があったら要注意です。
1. 時間感覚のズレ
「こんな時間に?」と思うような早朝や深夜、あるいはあなたの勤務時間中に平気で電話をかけてくる。以前は「仕事中は迷惑だろう」と遠慮していた親御さんが配慮できなくなっている場合、認知機能の低下(見当識障害の入り口)が疑われます。
2. 同じ話のループ
数分前に話したことを忘れ、また同じ質問をしてくる。「さっき言ったでしょ」と言いたくなりますが、本人は忘れている自覚がありません。
3. 「あれ」「それ」が増えた
「あの人がね」「あれがなくて」など、固有名詞が出てこない。
言葉を探す時間が長くなっているのは、脳の司令塔が疲れ始めているサインです。
4. 怒りっぽくなった、または愚痴が増えた
昔は穏やかだったのに、近所の人やテレビのニュースに対して攻撃的な口調になる。感情のコントロールが難しくなっている可能性があります。
5. 受話器の向こうの生活音が変
テレビの音が異常に大きい(難聴の可能性)、あるいは昼間なのに雨戸が閉まっているような静けさ(無気力・うつ傾向)。
背景音から生活リズムの乱れを察知することも可能です。
「違和感」は、介護準備を始める合図
これらのサインは、医学的な診断ではありませんが、「親の生活能力が落ちてきている」という確実な証拠です。
この段階で、「歳のせいだから仕方ない」と放置するか、「そろそろ準備を始めよう」と動き出すかで、その後のあなたのキャリアと親御さんの生活の質は天と地ほど変わります。
もし心当たりがあるなら、まずは「記録」をとってください。
「いつ」「どんな様子で」「どんな会話があったか」。
これをメモしておくだけでも、将来、医師やケアマネジャーに相談する際に非常に貴重な資料となります。
電話は単なる連絡手段ではありません。親御さんの今の状態を知るための、最も身近な「聴診器」ともいえるのです。
次回は、電話だけでなく、実際に帰省した際に見るべき「実家の危険信号(冷蔵庫の中身など)」についてお話しします。
【親の様子が「最近おかしい」と感じている方へ】
「これって認知症の始まり?」
「そろそろ準備すべき?」
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